日本では、明治時代に入り西洋文化、技術の導入により幾多のレンガ造建物が建てられました。しかし、旧来の工法では耐震性能が乏しいため、例えば、国指定重要文化財であった神戸居留地十五番館(明治11〜14年頃竣工)は1995年の阪神大震災で完全倒壊しました。一方、レンガ造に対する人々の愛着と復活再建要請は根強いものがあり、レンガ造の補強技術が開発され続けてきています。本研究では、長手積み、イギリス積みを中心とした補強方法を開発、提案します。